Month: 6月 2012

絵画の似合うリビング

Posted by on 2012年6月3日

 私の伯父は若いころから絵画をコレクションしています。

と言っても、伯父なりのこだわりがあって、地元の画廊だけでなく、転勤先の街でも、ふらっと画廊に立ち寄って、そこで、気に入った絵画を購入します。まだ新進の画家の描いたもので、比較的手頃な値段です。そんなに枚数はありませんが、伯父自身が気に入ったものばかりです。

伯父は転勤が多かったので、定年退職してやっと、故郷に自分の住まいを建てることができました。

住まいを建てる時、これらの絵画が似合うリビングにしたいと考えました。既に、伯父の脳裏には、ビジョンがあったようです。

それは、遠い昔に訪れた、東京の画廊が参考になっています。実際には、フローリングの木の種類を決めるのに、苦労したそうです。暗すぎず、明るすぎず、木の温かみが感じられ、それでいて、木目自体があまり主張し過ぎない木を思っていましたが、あまりに木の種類が多くて、迷うばかりでした。

そこで、無垢フローリング専門店に問い合わせたところ、カットサンプルを有料で送ることができるとのことでした。そこで、迷っていたメープルとウォ―ルナットやチークのサンプルを送ってもらい、結局、アンバーメープルのフローリングを選びました。壁は漆喰で、腰壁は同じアンバーメープルです。それにしても、木の種類によって、部屋の雰囲気がこんなにも変わるのかと再認識したそうです。

 私が訪れた時、そのリビングの壁には1枚の絵画が掛かっていました。伯父が56才のとき、信州松本で立ち寄った画廊で一目惚れして購入したものだそうです。それは、晩秋の山道を描いた作品で、紅葉している木々や山道に落ちた葉の色彩がみごとなものです。まるで、自分が今、その山道に建っているかのような錯覚を覚えるほど、深い琥珀色のフローリングと一体化しています。